書籍・雑誌

基本的には、前向きで

平日の午後、日照からの逃避場所、入店とある喫茶店、無精ひげを生やした一見ダメ人間の社会不適合者は、実は人間のクズでした。法令遵守の精神を持った人間のクズさんは、果たしてどこへ向かうのでしょうか。

野尻抱介『沈黙のフライバイ』を読了。
この人の本を読んだ後は、思考がポジティブになるというか、自然にやる気がわいてくる。巻末あとがきで松浦晋也が書いているけれども、野尻作品の登場人物は「気張らず、しかし希望は捨てず、あくまで理性的に行動」するんだよね。そして彼らは皆、宇宙への強い憧れを抱いている。今回の帯に書かれている
「あきらめるな、
 宇宙はそこにある」
ってのは、まさしく野尻作品における登場人物の行動原理を巧く表現していると思う。そして、読んでいる私にとってはこの行動原理が、ものすごく気持ちいいんだろう。

いま、自分の住んでいる環境は宇宙に比べれば、非常に私に対して優しい環境だ。でも、だからといって、自由自在に生きられるって環境じゃあない。(そもそも、そんな楽な環境は面白味に欠けるんで生きたいとも思わんけど。)それでも、色々な壁にぶつかることはあるわけで、そんな時に「希望を捨てず、理性的に」ってのは理想的に見えるんです。だから読んでいて元気になるんです。つまり私がいかに影響を受けやすいのかって事です。

まあ、続けて読み始めた

桐生祐狩『川を覆う闇』

が、そんな気持ちを吹き飛ばしてくれるんですけどね。まだ導入部分しか読んでないのですが、この人の本読んで「元気に生きよう」って気持ちを得る人は、よっぽどの人だよなあ。もっとも、特に嫌悪感を抱かない私も一般的ではないのでしょうが。想像力がないんだか、単に鈍感なのか。
今回のは「穢」に焦点が当たっているようなので、自分の卒論を思い出したりしながら読んでしまう。作品の「穢」はあまり観念的というよりも即物的な感じがしますが、まあ、中盤以降の流れに期待。


酔拳の王 だんげの方でやっている「漫画ナツ100」。参加するかどうかは別にして、ちょっとやってみようかな。

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